最新劇場映画 レビュー 2008 上半期 Vol.2
レビューの評価ポイントは「」1点、「」0.5点で換算 / (BAD) 〜 ★★★★★(GOOD)の10段階評価です
★★★★★は個人的最高傑作です
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クローバーフィールド』 『ヒットマン』 『ブラックサイト』 『ザ・フィースト』 『ノーカントリー
バンテージ・ポイント』 『魔法にかけられて』 『ジャンパー』 『ライラの冒険 黄金の羅針盤


.クローバーフィールド HAKAISHA
.
★★★★★
TVドラマ「ロスト」等で知られるJ・J・エイブラムスが仕掛けたモキュメンタリー映画。巨大な[何か]がN.Y.を襲撃する大事件のビデオ映像をリアリティ感覚で見せる究極の[疑似体験ライド・ムービー]です。手振れ映像と凄まじい音響のお陰で臨場感抜群!冒頭の送別パーティが強制終了されてからショック&パニックの連続でまるで自分がその場に居合わせたかの様な錯覚に陥ります。賑やかな夜の大都会は一瞬で廃虚と化し(自由の女神像の首が飛んで来るシーンはインパクト大!)それはまさに悪夢であり地獄絵図そのもの。緊張に次ぐ緊張、恐怖に次ぐ恐怖。見る者の精神状態はギリギリまで追い詰められます。それらをほんの少し和らいでくれるのが途中に紛れ込むカップルの親密なプライベート映像。平穏と地獄の明暗的なギャップが良くも悪くも見る者の心を揺さぶるのです。まるで本作が[切ないラブ・ストーリー]にも思えるくらいに。ですがしかしエンドクレジットの音楽を聴いて分かる様にエイブラムスが目指したのは究極の[あのジャンル]。巨大な[何か]のチラリズム効果も抜群。見えそうで見えない、見たいけど逃げなくてはならない!ホント久しぶりに凄い体験(体感)をさせてもらいました!もう一回大画面で観てみたい!
.原題:CLOVERFIELD(米 '08):4月鑑賞
.監督:マット・リーブス
.出演:マイケル・スタール・デビッド、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス、他

.ヒットマン
.
★★★★
幼い頃から謎の組織に[暗殺者]として育てられて来たエージェントの男が任務遂行中に巨大な陰謀に巻き込まれていくサスペンス・アクション!原作は人気の同名ゲームシリーズ。当初ヴィン・ディーゼル主演で企画されていましたが訳ありで『ダイ・ハード4.0』でテロボスを演じたティモシー・オリファントが主役に抜擢。CMの狙いを良い意味で外したストレートなアクション映画です。ヒロインと出会ってからは少しドラマチックになりますがメインは文字通りGUNGUN撃ちまくる銃撃アクション。ひたすらクールでとことん決めまくる(でも女性は苦手)主人公の勇姿に惚れ惚れ。久しぶりにジョン・ウー風味の[銃撃美学]を堪能した感じです。中盤の電車車庫で繰り広げられる[奴ら]とのガチンコファイトも激燃えでした!しかし主役以上の印象を残して男子心を熱くしてくれたのがヒロインを演じたオルガ・キュレリンコ!とにかくセクシ−でえっちぃ〜の!新ボンドガールに抜擢されたのも大いに納得。全体的に少し物足りなさを感じますが観ている分には十分に楽しめましたので個人的には満足です。続編を予感させるラストもイイですね。熱い系男子が欲するポイントはほぼクリアしてるかな!?中学生の頃に出会いたかった、そんな映画です。キュリレンコに★1つ!
.原題:HITMAN(仏・米 '07):4月鑑賞
.監督:ザビエ・ジャン
.出演:ティモシー・オリファント、オルガ・キュリレンコ、ダグレイ・スコット、ロバート・ネッパー、他

.ブラックサイト
.
★★★☆
シングルマザーのFBI捜査官がウェブサイトで公開されるライブ殺人事件を追うサイコ・サスペンス。監督は『真実の行方』等で知られるグレゴリー・ホブリット。主演は近作『ジャンパー』にもチョイ役で出ていたベテラン女優、ダイアン・レイン。「SAW」ばりの殺人装置につながれた被害者の姿はウェブサイトでライブ中継されて彼等の寿命はサイトのアクセス数増加で縮まってしまうと言う何とも悪趣味な仕組み。人間の好奇心が凶器になりかねないと言う現代のネット社会の恐怖をうまく取り入れた作品です。題材こそ現代的ですが作風はかなり古典的ですので逆に新鮮でした。犯人探し的な要素も大ドンデン返しもないシンプルかつストレートな内容。一見無差別と思われた被害者達には実はある[共通点]があった、、、という設定がなければポイントはもう少し低かったでしょうね。大きな期待をしなければ普通に楽しめます。すっぴんチックなダイアン・レインの頑張りにある意味感動しました!
.原題:UNTRACEABLE(米 '08):4月鑑賞
.監督:グレゴリー・ホブリット
.出演:ダイアン・レイン、ビリー・バーグ、コリン・ハンクス、ジョゼフ・クロス、他

.ザ・フィースト
.
★★★☆
テキサスの孤立した安酒場を舞台にそこに追い詰められた人間達と凶暴な怪物との血みどろな壮絶バトルが繰り広げられるモンスター・パニック・ホラー!ウェス・クレイブン、マット・デイモン、ベン・アフレックらがプロデュースに回って徹底的なリサーチを基に[ファンが本当に見たい本当のホラー映画]をコンセプトにして製作されたらしいのです。大阪は天六にある昔ながらの映画館で鑑賞しましたが、まさにその映画館に相応しい(誉めてます)感じの作品でした。一応[閉鎖空間もの]で、とってもグロくてシンプル、かつ掟破り。冒頭で登場人物達の呼び名や特技、生存率と言ったテロップが出てきますがそれらもほぼ裏切られる形に。殆どスターもいませんので誰がいつ死ぬのか分からない。凶暴モンスターとヒーローなんて一切存在しない(いや最初は存在していたのですがXXX)リアルな人間達のガチンコ・デスマッチ!それが『ザ・フィースト』なのです!なんか気分は80年代ですよね♪今どきスーツアクターなモンスターだなんて逆に萌え、、、もとい[燃え]!?正直ごっちゃごちゃのグチャグチャなので(モンスターの正体も含めて)よく分からないのですが憎めなくって割とコミカルですしなかなか楽しめました。もう一回観たいとは思いませんがこの手のジャンル・ファンでしたら一度は観る価値あるかもです。ちなみに続編2作が製作決定しているそうです、、、
.原題:FEAST(米 '05):4月鑑賞
.監督:ジョン・ギャラガー
.出演:バルサザール・ゲティ、ヘンリー・ロリンズ、ナヴィ・ラワット、ジュダ・フリードランダー、他

ノーカントリー
★★★★
偶然発見した死体のそばの大金を手にしたハンターと彼を追う殺し屋、そして彼等が関わる事件を追う保安官の血みどろな追跡劇を描くバイオレンス映画。『ファーゴ』などで知られるジョエル&イーサン・コエーン兄弟監督がコーマック・マッカーシーの小説「血と暴力の国」をほぼ忠実に映画化。そして本作は第80回アカデミー賞4部門(最優秀作品、最優秀監督、最優秀助演男優、最優秀脚色)を受賞。舞台は1980年代のアメリカはテキサス(メキシコ国境に近い場所)。冒頭から[西部劇]な雰囲気がプンプンします。これまで音楽にこだわってきたコーエン兄弟でしたが今回は殆ど音楽は無し。その効果あってか全編緊張感があって終始画面に目が釘付けになっていました。中でもハビエル・バルデム演じる「ターミネーター」×「ハンニバル・レクター」ばりの殺し屋シガーが登場するシーンはどこも異様な恐怖感があって良かったです。あらすじ的には犯罪絡みの大金を手にしてしまった男の運命が雪だるま式に転がり悪化していく救い様のないお話ですがただの追跡劇ではありません。誰が主人公とも言えない感じで、どちらかと言うとハンターと殺し屋と保安官それぞれの運命のドラマと言うべきでしょうか?「あっけない」とか「物足りない」、いや「よく分からない」と言う意見も多々あるでしょうね。それはあの衝撃的なラストのせいかも知れません。正直観終った時はあっけに取られて実感も何も持てない状況に陥りましたから(笑)。これこそが(あえて見せない演出や光と陰の使い方やカメラワーク等も含めて)コーエン兄弟節と書けばそれまでですが決して一般向けとは言えません。私はそれなりに楽しめましたけど。バイオレンス描写もハードですし決してアカデミー賞受賞作品だからと言って何かしらの「感動」を求める様な鑑賞だけは避けて欲しいと思います。そんな映画ではありませんので!思いっきり格好つけて言えば「アメリカが抱え込む闇の部分を描いた作品」となるのですが印象としましてはジョシュ・ブローリン(『グーニーズ』の筋肉バカな兄貴役やってやね!)がイイ渋さを増したなぁ〜とかハビエル・バルデムめちゃ怖いケド髪型おもろいなぁ〜とかトミー・リー・ジョーンズはテキサスと保安官姿がよく似合うなぁ〜、、、そんな感じです。でも好き。うまく言えないけどこの映画好き。
原題:NO COUNTRY FOR OLD MEN(米 '07):3月鑑賞
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、ケリー・マクドナルド、他

バンテージ・ポイント
★★★★★
現場に居合わせた8人の目撃者のそれぞれの視点からアメリカ大統領狙撃事件の真相を追うサスペンス・アクション映画。監督は本作が劇場映画デビューとなるイギリス出身の新鋭ピート・トラビス。出演はデニス・クエイド、フォレスト・ウィテカー、ウィリアム・ハート、シガニー・ウィバー等、実力派揃い。これぞ[傑作]と呼ぶべき作品だと思います。まさに全編がクライマッス!見せ方ひとつでこんなに面白い作品が出来ちゃうんですね!息をもつかせない緊張感と爽快感を同時に味わえるこの感覚は『24』なんかに近い(こちらはたったの90分!)かも知れません。実際、物語自体は斬新ではありませんし地味な内容なのですが巧妙な脚本と手際良い編集のお陰で密度の濃い傑作に仕上がっています。一人の目撃者の視点が描き終ると時間は一旦[事件発生の23分前]に巻き戻されて[別の目撃者]の視点が描かれ始めます。それを何度か繰り返してバラバラのパズルを完成させていく仕組みです。この演出を「面白い」と思うか「くどい」と思うかは見る人次第ですがハマると何度も見たくなる面白さがあります。さらに全ての視点が一致した後に[ジェイソン・ボーン]シリーズ並の怒濤のカーチェイスが用意されていてサービス満点♪ラストには爽やかな感動をも与えてくれる!これぞ一級のエンターテインメント!!よくこの複雑な脚本を90分に収めたものだと感心してしまいます。複数の登場人物の背景やストーリーは極力贅肉を削ぎ落とてシンプルに描いていますがどのシーン、どのキャラクターも無駄が無くドラマチックで魅力的。増々渋さを増したデニス・クエイドとフォレスト・ウィテカーには思わず拍手。正規の値段でもう一回劇場鑑賞しても十分楽しめそうです、ハイ。
原題:VANTAGE POINT(米 '07):3月鑑賞
監督:ピート・トラビス
出演:デニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウイテカー、シガニー・ウィバー、他

魔法にかけられて
★★★★
[おとぎの国(アニメ)]で王子との婚約を目前にしていたジゼルが魔女に騙されて現代のニューヨークへと飛ばされてしまうファンタジー・ラブ・コメディ。冒頭はまるで新作のディズニーアニメ(スクリーン・サイズも違う!)を見ている感じで懐かしい気分に♪その後の現実世界ではカルチャー・ギャップから生まれるギャグの数々、良い意味で王道な恋愛模様と心暖まる家族愛を存分に楽しめるファミリー向けな展開が用意されています。ディズニーだからこそ実現した自作パロディの数々。一見自虐ネタにも思えますがブランドイメージを壊さない程度に上手く扱っていますね。これがドリーム・ワークス作品だったらどんな映画になっていた事でしょう(笑)。ストーリー展開やオチは最初から大体読めてしまいますので最後まで安心して見ていられます。物語も斬新で素敵ですがそれ以上に魅力的なのがヒロインのジゼル♪彼女の明るくて汚れを知らない純粋無垢な振る舞いが何ともおかしく可愛くて見ているだけで元気をもらえるのです。そんな彼女の歌から始まる実写ミュージカル・シーンは思わず身体が動き出しそうなくらいノリノリでした♪ジゼルを救うべくとおとぎの国から追い掛けて来たエドワード王子の天然っぷりも最高だし、彼女のファンタジーなノリに振り回されるバツイチ弁護士パパとその娘さんとのやりとりも賑やか楽しい♪リスのピップを始めとする動物達(一種類を除く!)も超キュート♪スーザン・サランドン演じる女王、そしてその使いナサニエル等々とにかく登場キャラクターがみんな魅力的♪テンポもイイ、音楽も最高、全てにおいて[ディズニー印]の安心保証付き。ハッピーな気持ちになりたい人にお薦めの一本です。
原題:ENCHANTED(米 '07):3月鑑賞
監督:ケビン・リマ
出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、スーザン・サランドン、ジェームズ・マースデン、他

ジャンパー
★★★★
幼い頃、川で溺れた事をきっかけに[瞬間移動能力]に目覚めた青年と彼等[ジャンパー]の抹殺を目的とする謎の集団[パラディン]との壮絶な戦いを描くSFアクション!原作は同名人気SF小説。監督は『ボーン・アイデンティティ』などで知られるダグ・リーマン。『スター・ウォーズ』新トリロジーでもお馴染みのヘイデン・クリステンセンとサミュエル・L・ジャクソンの再共演も話題に。『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベル(大きくなったね!)、ダイアン・レイン、マイケル・ルーカーと言う渋い共演陣にもご注目。いわゆるSF超大作ではなくて『スーパー・ナチュラル』や『ヒーローズ』と言った米テレビドラマの1エピソードを見ている感じのボリューム。個人的には予想以上に楽しめました。「見せてくれる」一本ですね。正直よくある[ネタ]ですが意外と古臭く感じなかったです。題材こそSFですが孤独な青年の葛藤と成長の物語でもあり、ちょっとした神話的要素も含まれた娯楽作品です。瞬間移動のビジュアルや目まぐるしいアクションシーンを始め監督ダグ・リーマンならではの演出と主役を演じたクリステンセンの魅力、そして物語の軸を能力者VS追跡者ではなくヒロインとの恋愛ドラマに持って行った所が良かったと思います。能力に便乗してパリやローマ、ロンドン、エジプト、東京、チェチェンなど世界中を飛び回って観光気分にもなれました。あと主人公が自分勝手で能力を誰が為にではなく個人的特権として使うところがアンチ・ヒーロー的かつ人間臭さがあって(その辺がヤング・アナキンと被りますね)面白いです。特殊能力を使った時に肉体的、精神的に苦痛を伴うなど(『バタフライ・エフェクト』みたいに)何らかの[代償]があれば今より少しリアルな設定に思えたかも。でも好きですよこ〜ゆ〜映画♪
原題:JUMPER(米 '07):3月鑑賞
監督:ダグ・リーマン
出演:ヘイデン・クリステンセン、サミュエル・L・ジャクソン、レイチェル・ビルソン、ジェイミー・ベル、他

ライラの冒険 黄金の羅針盤
★★★★
人と守護精霊ダイモン(動物の姿)が共存するパラレル世界で選ばれし少女ライラがさらわれた親友とダストと呼ばれる未知の粒子の存在を求めて北の地へ向い様々な出会いと困難に遭遇するファンタジー・アドベンチャー。原作は三部作から成る児童文学です。ここ最近飽和状態にあるファンタジー映画への興味の失いと周りで吹き荒れる酷評の嵐を受けてかなりハードルを下げて鑑賞。その甲斐あってでしょうか?個人的には結構楽しめました。「ハリポタ」「ナルニア」シリーズより断然好きかも。確かに今回の第一章は世界観と登場キャラクターの説明にすぎません。一応それなりの試練と大きな山場はありますが「これから」と言う所で幕を閉じてしまいます(なので始めに「本作は三部作の第一章です」というテロップが入る)。そこを楽しむか不満に思うかは見る人次第ですね。私は珍しく全てにおいて肯定的にとらえています。ビジュアルとかの見た目はお子様向けですが内面は実はシリアスで大人向けだったりもします。ヒロインはアクティブで男勝りなのが魅力だし守護精霊ダイモン達もみなキュート。ニコール・キッドマンもギリギリ・イメージを保った悪役で大健闘。イアン・マッケランが声を担当した鎧白クマも存在感があってカッコイイ!白クマ合戦は大迫力です!ジプシャンや魔女族、その他色々わんさか賑やかでいいなぁと思います。不思議な原動力で動く乗り物やアイテム、美術デザイン、ビジュアルVFXも素晴らしく大画面で見る価値ありますね。ただ余韻を楽しむ間もなくお話がさくさくと進んでしまいますので一方的に見せられ感じは否めません。第二章に大いに期待したいです。私が子供の頃「ネバーエンディング・ストーリー」を見て心をときめかした時の様に今の子供たちも本作を見て同じ感動と興奮を覚えてもらえると嬉しいですね。
原題:THE GOLDEN COMPUSS(米 '07):3月鑑賞
監督:クリス・ウエイツ
出演:ダコタ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、エバ・グリーン、他

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