レンタルDVD レビュー 2007 下半期 Vol.2
レビューの評価ポイントは (BAD) 〜 ★★★★★(GOOD) の10段階評価です
・・・1点 ・・・0.5点 ★★★★★・・・特星/個人的最高傑作
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2008年 上半期 1

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リーピング
★★★☆
あらゆる超常現象を科学的に解明する女大学教授が、信仰深い田舎町で起きた怪事件と一人の謎の少女を追う物語。久しぶりに純粋なオカルト映画を楽しめました。旧約聖書に記された[十の災い]をテーマに、直球ストレートなビジュアルとストーリーが展開されます。オスカー女優ヒラリー・スワンク演じる大学教授は、実は過去の忌わしい出来事により信仰を捨ててしまった元宣教師と言う設定ですが、ちょっと強引気味であまりストーリーに活かされていない様にも思えましたが、見ているうちにそれは不思議と気にならなくなります(=強引って事)。血の川、降って来るカエル、家畜の死、イナゴの大群、等々、子供の頃から本で知っていた所謂、不吉な出来事を見事にビジュアル化してくれていて、懐かしささえ感じます。その中でも特にイナゴの大群シーンは本作最大の見所で、勿論オールCG。しかしそれを思わせない生々しさと存在感はお見事です。本作はジョエル・シルバーとロバート・ゼメキスが設立したホラー専門製作プロダクション[ダーク・キャッスル]作品なのですが、今までみたいなアトラクション的な派手さはありません。オチも含めて良い意味で王道を行く超分りやすいビジュアル・オカルト作品です。
原題:THE REAPING(米 '07)
監督:スティーブン・ホプキンス
出演:ヒラリー・スワンク、デビッド・モリッシー、イドリス・エルバ、アナソフィア・ロブ、他

蟲師
★☆
同名原作コミックを『AKIRA』で知られる大友克洋監督がオダギリジョーを主役に迎えて実写化!舞台は今から100年程前の日本。[蟲]という人には見えない生命体が引き起こす不可解な出来事を解明・解決する[蟲師]と呼ばれる者を描く和製ファンタジー・ドラマ。原作は読んだ事はありません。オダギリジョーが主役と言う事が鑑賞のきっかけです。独特の世界観、ひっそりとした物語、無気味と言うよりも[癒し]に近い様な静かなビジュアルと音楽。うたたねをしながらもとりあえず最後まで見てみましたが「なんだか」。原作を見ていないせいか出て来る言葉や細かな設定について行けなかったのも事実。そしてやたらと長い。原作ファンの方は本作をどう評価されているのかが一番知りたい所。大友監督は前作『スチームボーイ』でも裏切られましたので「今度こそは」と思っていたのですが。非常に残念な気持ちでいっぱいです。主役のオダギリジョーと蒼井優はイイ味出していたと思いますよ。
(日本'06)
監督:大友克洋
出演:オダギリジョー、大森南明、蒼井優、江角マキコ、クノ真季子、守山玲愛、他

ストーン・カウンシル
★★★
舞台は現代のパリ。ローラは養子にモンゴル人の子供を迎え二人で幸せに暮していた。しかしその子供が7歳になった時、身体に妙なアザが現れ2人して同じ悪夢を見る様になる。実はその子供は優れた治癒力を持ちながらモンゴルで100年に一度の確率で生誕するとされる[神の子]だった。そんな彼の存在を知った謎の集団に子供をさらわれたローラは単身でモンゴルへと向うのだったが、、、と言う感じ内容です。主演は『マトリックス』や『ミッション・クレオパトラ』等でお馴染みのモニカ・ベルッチです。『オーメン』や上で紹介した『リーピング』にも共通するチャイルド・オカルト作品ですが、作りはいかにもフランス映画。うろ覚えですが原作者か製作者が確か『クリムゾン・リバー』と同じ人。謎解きや心理描写がメインかと思いきや、蛇や鷲などと言った幻覚動物の襲撃シーンや、カルトっぽい集団の陰謀などストレートな展開が用意されている。話は異なりますが雰囲気はロバート・デ・ニーロが出ていた『アダム 神の使い 悪魔の子』にも似ていますね。クライマックスにまさかのサービス・シーンがあったりしますのでベルッチ・ファンの方は必見かも!?
原題:LE CONCLE DE PIERRE (仏 '06)
監督:ギョーム・ニクルー
出演:モニカ・ベルッチ、カトリーヌ・ドヌーブ、モーリッツ・ブライブトロイ、サミ・ブアジラ、他

13/ザメッティ
★★★
屋根修理の青年が、突然亡くなったその家の主人に代わって参加してしまった[集団ロシアン・ルーレット]ゲーム。果して青年は無事に生還出来るのか!?と言う感じのサスペンス・ドラマ。既にハリウッドでリメイクが決定しているらしい。全編モノクロ画像で演出もクール。金持ちの道楽として、大金を欲する者達の命を掛けたゲームとしてアンダーな世界で存在する[集団ロシアン・ルーレット]の設定はなかなか面白いと思います。実際にどこかでありそうで怖いです。鑑賞前は、死のゲーム・シーンでの血生臭くて精神崩壊スレスレな人間描写が楽しめるかと期待したのですが意外にアッサリとしています。先が読めてしまうんでしょうか?思った程の緊張感を味わえないんですよね。本作も一種の[自業自得の脱出劇(『ホステル』『ラスト・キング・オブ・スコットランド』など)]なのですが予告編を見た時よりも衝撃は少なかったです。「怪しいものには手を出すな」は世界共通って事ですな。
原題:13 TZAMETI(仏・グルジア '05)
監督:ゲラ・バブルアニ
出演:ギオルギ・バブルアニ、オーレリアン・ルコワン、パスカル・ボンガール、他

ラスト・キング・オブ・スコットランド
★★★★☆
1977年、医学校を卒業したスコットランド人のエリート青年ニコラスが、腕試しとスキルアップの為に運まかせで乗り込んだのは内戦が終ったばかりのウガンダ。そこで出会った独裁者アミン大統領に気に入られたニコラスは彼の主治医となり何不自由の無い生活を送り始める。しかし、日を増す毎にアミンは周りからのプレッシャーと不信感にかられ態度が急変し、行動も過激化し始める。そんな中でニコラスはアミンの第2夫人と不倫関係になってしまい、その事がバレてアミンから命を狙われる事になる。本作で登場するアミンはルワンダで軍事クーデターを起して大統領に就任した実在の人物。アミンと聞くとどうしても『人喰い大統領アミン』と言う昔のマイナー作品を思い出してしまうのですが、そう呼ばれてもおかしく無い程、恐ろしい事をやってきたんですね、この人物。そんなアミンを演じたフォレスト・ウイデカーのアカデミー賞受賞も納得です。目に焼き付くほど強烈な彼の怪演は一見の価値アリです。ジャンル的にはウガンダの歴史や情勢を描く[社会派ドラマ]になると思うのですが、実は傑作拷問ホラー『ホステル』と同じ[自業自得の脱出劇]と言うスタイルを隠し持った一級のエンターテインメント作品でもあるのです。決して難しい内容の作品ではありませんので興味のある方は是非ご覧下さい。エンド・クレジットに流れる本物のアミン大統領の映像も必見です。
原題:THE LAST KING OF SCOTLAND(英 '06)
監督:ケビン・マクドナルド
出演:フォレスト・ウイテカー、ジェイムズ・マカボイ、ケリー・ワシントン、サイモン・マクバーニー、他

パフューム ある人殺しの物語
★★★☆
ドイツのベストセラー小説を『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティバク監督が映像化!悪臭漂う18世紀のフランスを舞台に、超人的な嗅覚を持って生まれたジャン=バティスト・グルヌイユが芳しい[少女の臭い]を知ったのをきっかけに香水作りを通して[禁断の世界]の扉を開いてしまう異色ドラマ。主人公グルヌイユが求める[究極の香水(もの凄いパワーが!)]の原材料は[処女]だった、と言うショッキングな内容だが、猟奇ホラー作品になっていない所がせめてもの救い。少し官能チックな[残酷童話]と表現しようか?個人的には思っていたよりも楽しめました。ヤング・アナキン、ヤング・ハンニバルにも通じる本作の主人公は、潜めいた狂気の中に哀愁を漂わせていて観る者の心を引き付けます。当時のフランスを美しくも生々しく映し出す映像美術、残酷かつショッキングな展開に被せてくる美しい音楽、流れる様なカメラワークと引き込まれる様な演出、そしてクセがあって印象的な登場人物たち、などなど見所は結構あります。ダスティン・ホフマンもナイス脇役で印象的です。驚いたのは有名なクライマックスのあの幻想的なシーン、ではなく本当のラスト!怖っ!フランス、香水、サスペンスと言った女性好みな要素が詰まってますが、果して女性に受けるのかどうか?ひとつ残念なのは映像からは[悪臭]こそ感じられたのに対して、[良い臭い]だけが全く伝わらなかったコト。
原題:DAS PARFUM : DIE GESCHICHTE EINES MORDERS(独・仏・スペイン '06)
監督:トム・ティバク
出演:ベン・ウイショー、ダスティン・ホフマン、レイチェル・ハードウッド、アラン・リックマン、他

グアンタナモ、僕達が見た真実
★★★★
友人の結婚式に出る為にパキスタンに向ったパキスタン系イギリス人のアシフ達。その途中、米軍侵略で混乱している隣国アフガニスタンの状況を知り援助活動を目的で入国した所、彼等は北部同盟にテロリストと思われ捕虜になってしまう。そして彼等は悪名高きグアンタナモ基地の捕虜収容所へと連れて行かれ2年半に渡る過酷な拷問を受ける事になるのだった。本作は2001年に実際に起きた事件を基に製作されたドキュメント・ドラマ。タイトルの[グアンタナモ]とはキューバ東部、米軍基地のある敷地の事。そこでは今も尚、アフガニスタン侵略後に捕われたテロリスト容疑者が収容されていて取り調べを受けている。以前から報道番組などでグアンタナモの事は知っていましたが、本作を見てより深くリアルにそこの実情を知る事が出来ました。モデルとなった本人達の回想論やドキュメントタッチで描かれるリアル・ビジュアルが効果的。見ていて本当に辛く苦しかった。でも本当は本作でも描かれていない[事実]が沢山あるのではないかと思ってしまうのです。アメリカ軍人の非人道的な虐待は色々問題視されていますが、メディアに出ているのは氷山の一角では?主人公はそんな過酷な状況で「強くなる」事を決意して厳しい現実に立ち向かいますが、もし自分だったら?を考えると本当に恐ろしくてなりません。最近[平和ボケ気味]だと思う方は是非ご覧下さい。
原題:THE ROAD TO GUANTANAMO(英 '06)
監督:マイケル・ウィンターボトム、マット・ホワイトクロス
出演:アルファーン・ウスマーン、ファルハド・ハールーン、リズワーン・アフマド、他

ルワンダの涙
★★★★★
1994年のルワンダ共和国で実際に起きた集団虐殺(ジェノサイド)を描く人間ドラマ。フツ族によるツチ族虐殺事件が発生し、英国人神父が運営する公立技術専門学校は一夜にして何千と言うツチ族の難民が押し寄せる。その時、世界はその事実を黙殺。治安維持を目的に派遣されてきた国連保安維持軍(UN)は自衛するのみで民族間の問題には手を出せない状況にあった。治安悪化に伴って国連軍が余儀なく撤退を始める時、神父をはじめ学校にいる英国人スタッフ達は「その場を立ち去るべきか」「難民を助けるべきか」という立場に立たされる、、、、、名作『ホテル・ルワンダ』に並ぶアフリカ史実ドラマ作品です。本作の撮影は実際に事件が起きた学校でロケを行い、虐殺事件の生存者がスタッフとして参加されています。本当に、本当に悲しい映画です。人は極限状況に置かれた時、どう行動するのか?どうすべきなのか?人間の持つ残酷さ、醜さ、そして強さが痛い程に伝わって来ます。見ていて何も出来ないもどかしさ、人が人の命をいとも簡単に奪ってしまう恐ろしさと虚しさ、人間の根本にある全ての事についてを考えさせられる作品です。今も世界のどこかで紛争が起きていて沢山の命が奪われていると言う現実。平和な国に生まれた私達こそが今、真剣に考えて行動を起さない限り世界は変わらないのでしょう。本作を見て皆さんが少しでも何かを考える様になってもらえれば、世界は何かが変わるのかもしれません。
原題:SHOOTING DOG(英・独 '06)
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出演:ジョン・ハート、ヒュー・ダンシー、クレア=ホープ・アシティ、ドミニク・ホルヴィッツ、他

ドラゴンズワールド
★★★☆
ルーマニアの氷河の中から発見されたのは中世の人間の惨殺死体と翼を持つ謎の生命体らしき物体。鑑定を依頼された古生物学者のジャックは現地で調査を進めるうちに、その物体の正体は伝説の生物[ドラゴン]ではないかと気付く。「もしも[ドラゴン]がこの世に存在していたら」を想定したドキュメント式のドラマ作品です。なるほど、この手法は面白いなぁ。よくテレビの特番やサイエンス番組で見る[恐竜ドキュメント]の[ドラゴン]版って感じです。これを子供の頃に見ていたら本気で信じてしまうかもしれないですね。世界各地で語り継がれる[ドラゴン伝説]の裏付けや、どうやって炎を吹くのか?どうやって小さな翼で空を飛べたのか?などをコト細かく、しかもリアルな生物学的視点で解明してくれます。再現CGはドキュメント作品に丁度(たまたま低予算が)マッチした感じでGOOD。「んなアホな」と鼻で笑うか、想像力をかきたてられるかは見る人の[ドラゴン]への思い入れの度合いで変わるでしょう。私は勿論、後者。[嘘]ではなく[もし、そうだったら]と言う好奇心と想像力を持って製作したスタッフに拍手を贈りたいです。
原題:LAST DRAGON / DRAGONS : A FANTASY MADE REAL(米 '04)
監督:ジャスティン・ハーディー
出演:ポール・ヒルトン、カトリーヌ・バッハ、エイダン・ウッドワード、トム・シャドボン、他

デッド・フライト
★★☆
旅客機の格納庫に極秘で積まれいた物体が乱気流の衝撃で破損。中からゾンビが出現し襲われた乗客が次々とゾンビ化していくフライト・パニック・ホラーです。『スネーク・フライト』に便乗したB級マル出しのマニア向け作品。実際にあったらどっちが怖いかと考えると、やっぱゾンビかな?だって噛まれるのより喰われる方が怖いでしょ?正直、中盤あたりはダラダラしちゃってますしゾンビがワンサカ出てきてもゾンビですからダラダラですわ。でも場所が狭い分、建物や街中シチュエーションよりも危機感はありますね。クライマックスには不時着ミッションと言う王道な展開が用意されているのですが、そこでは『スネーク・フライト』でやって欲しかったデンジャラス・フライトが楽しめます。と、言ってもかなりチープでミニスケールなんですけど。オチも絶対そうなるだろうと思った通りになったので笑えました。
原題:PLANE DEAD(米 '07)
監督:スコット・トーマス
出演:デビッド・チザム、クリスティン・ケール、ケビン・J・オコナー、他

リヴァイアサン
★★
フロリダ州の大湿地帯で旧約聖書に描かれた水の怪物[リヴァイアサン]が出現して人々を襲うモンスター・パニック。この手の未公開B級作品を借りる決めてはジャケットです。勿論、雑誌などのレビューや評価も参考にしますが、出ている作品全てが載っている訳ではありませんのでジャケットのアート・ワークと[勘]に頼るしかないのです。「10本借りたら1本は当り」みたいな確率で『フランケンフィッシュ』の様な傑作に出会う事もありますので衝動レンタルは止められません(笑)。で、この『リヴァイアサン』ですが、、、「外れ」でした!ジャケットほど大きくありませんしCGもゲーム画面みたい。それはいつもの事ですので許せるのですが、映画として面白くなかったのです。ピーター・ウェラーが主役の昔の作品『リバイアサン』を間違って借りても絶対そっちの方が面白いですから。
原題:RAZARTOOTH(米 '06)
監督:パトリシア・ハリントン
出演:キャサリン・ラグー、ダグ・スワンダー、サイモン・ページ、ブランドン・ブロールト、他

エコール
★★☆
エコールと呼ばれる森の中の外壁に隔離された学園にどこからともなく集められて来た少女達は、そこでダンスと自然科学を学ぶ。そして12歳を迎えた少女はその場を離れ消えていくのだった、、、19世紀の作家、フランク・ヴェデキントの小説「ミネ・ハハ」を基に『ミミ』で知られる女流監督ルシール・アザリオヴィックが幻想的な映像で映画化。ちょっと、これには驚きました。言い訳に聞こえるかも知れませんが私はこーゆー作品とは知らずに借りてしまったのです。ギレルモ・デル・トロの『パンズ・ラビリンス』鑑賞前でそれに似たファンタジー映画と思い込んでいたのです、ハイ。本作をロリコン映画とみるか、芸術系ファンタジー映画とみるかは個人個人ですが、あまりにもストレートかつ何かしら狙った感のある演出と映像には正直戸惑いました。私は全くそっちの趣味はありませんので、まぁ何とか最後まで観ましたが「謎」の多い映画ですね。いや「謎」と言うよりも語られないだけで、しかも森林少女学校エコールの目的は「ソレ」にしかないはず。本作の監督が女性だったのが救いでもありますが、それにしても、あまりにも表現や写し方が露骨過ぎるのでは無いでしょうか?ファンタジー感よりも罪悪感の方が大きくて素直に楽しめないし、多く語れない。ああ、映画館で見なくて良かった、、、
原題:INNOCENCE(ベルギー・仏・英 '04)
監督:ルシール・アザリロヴィック
出演:マリオン・コティヤール、エレーヌ・ドゥ・フジュロール、ゾエ・オークレール、ベランジュ・オーブルージュ、他

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