| MOVIE REVIEW 2006 VOL.6 ■ |
| レビューの評価ポイントは ★(BAD)
〜 ★★★★★(GOOD) の10段階評価です ★・・・1点 ☆・・・0.5点 ★★★★★・・・特星/個人的最高傑作 |
| サイレントヒル SILENT HILL(仏・加・日・米2006) ★★★★ 監督:クリストフ・ガンズ 出演:ラダ・ミッチェル、ローリー・ホールデン、ショーン・ビーン、他:2時間06分 |
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| 原作を知らなくても見応え十分です 薬物療法の効かない夢遊病に悩まされていた娘シャロン(ジョデル・フェルランド)を救おうと母親のローズ(ラダ・ミッチェル)は、夜な夜な娘が口にする街[サイレントヒル]へと向うのだが、そこは既に封鎖されていてゴーストタウンとなっていた。途中、ローズらの乗った車は突如現れた人影を避けようとし事故を起してしまう。目が覚めると座っていたはずの娘シャロンの姿が消えていた。ローズは消えた娘を追って[サイレントヒル]を走り回るのだったが、、、 日本の同名ホラーゲームを『ジェヴォーダンの獣』等で知られるクリストフ・ガンズ監督が映像化。公開当時から周囲から「ゲームの映画化作品の中ではピカイチ!」と言う誉め言葉をよく聞いていました。残念ながら私は原作ゲームをプレイしていないので、どの辺が原作に忠実で、原作の持つ世界観をどう上手く表現しているのかは分かりませんでした。しかしそれでも十分に楽しむ事が出来ました。逆にこんな世界観の中を彷徨う原作ゲームなんて怖くて絶対にプレイ出来ないと感じましたね。とにかく映像が凄いです。街に降り注ぐ灰や謎のサイレンと共に燃え朽ちる背景。そして主人公らに襲い掛かる無気味なクリーチャーの数々。中でも巨大な三角兜をかぶった[レッド・ピラミッド]というキャラクターは強烈で悪役ながら少しカッコ良かったり、女性ダンサーが特殊メイクで扮した[バブルヘッドナース]なんかも無気味でしたがどこかエロカッコ良さを感じさせます(笑)。そう言った感じで本作は独特の悪夢的映像美で観る者を魅了し、ある種の感動さえも与えてくれます。しかしそれらの映像ばかりだけでなく本筋の[親子愛]のドラマがしっかりしているので説得力もありますし、印象にも残ります。少し残念なのはラストが行って欲しくなかった展開になってしまった事です。まぁ原作がそうでしたら仕方が無いのですが個人的にアノ展開は好きではありません。クライマックスは迫力がありますしスプラッター度も増してきます。しかし全体を通して観るとそこだけ浮いて見えるんですよね。クライマックスだけが[ダーク・キャスル]作品ぽくなってしまって、、、。オチは良いと思います。かなり切ないですけど。母親ローズを演じたラダ・ミッチェル、タフな婦人警官シビルを演じたローリー・ホールデン、2人共綺麗でした。良き父親を演じたショーン・ビーンにも好感が持てます。物凄く[怖い]という程ではありませんが[見応え]のある良質のホラー映画です。 |
| ディセント THE DESENT(英2004) ★★★★ 監督:ニール・マーシャル 出演:シャウナ・マクドナルド、ナタリー・メンドーサ、アレックス・リード、他:1時間39分 |
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| 女だらけの血まみれサバイバル! 1年前に夫と娘を交通事故によって亡くしたサラ(シャウナ・マクドナルド)は数人の女友達に誘われて洞窟探検に向う。最初は順調に進んでいたのだったが、途中サラは狭い隙間に挟まりパニックに陥る。何とかその危機を脱したものの、今度はその洞窟がガイドには載っていない[未開の洞窟]だった事が判明する。ただひたすら出口を探して先へ向う一行だったが、その暗闇の中には別の[恐怖]が潜んでいたのだった。 『ドッグ・ソルジャー』でメジャー・デビューしたニール・マーシャル監督による洞窟ホラー。洞窟ホラーと言うと同じ時期に公開された同じジャンル映画『地獄の変異』と言う作品があります。もう雑誌等で散々紹介されているのでネタバレにはならないと思いますが両作とも[クリーチャー]が登場します。どちらも人間が独自の進化を遂げた[地底人]とされています。『地獄の変異』が『エイリアン2』と例えるのなら、こちら『ディセント』は『エイリアン』でしょうか?(敵の数はいます)。『地獄の変異』みたいなハリウッド的[モンスターホラー]ではなく地味な仕上がりですけど、迫り来る恐怖感とスリリングな演出は無駄が無く非常に上手いです。劇場鑑賞だと観ている側もまるで同じ場所にいるかの様な感覚になれたでしょうね。あと主人公の精神面を描いたシーンの導入するアイデアも良かったと思います。最小限の光源の元で展開される彼女らの血まみれなサバイバル劇は緊張感と絶望感に満ちています。これを観たら絶対に洞窟探検はしたく無いと思うでしょう。少なくとも私はそう感じました。このテンポとこのスケールを保ってくれるのでしたらマーシャル監督の次回作も期待出来そうです(低予算で成功した監督ってお金を掛け始めるとコケる場合があるので)。クライマックスで『エイリアン』のリプリーよろしく主人公が生き残りを掛けて地底人に立ち向かっていく姿は燃えますね!若干ゴアシーンの直接的描写が嫌気を誘いましたが久々に(『クライモリ』以来?)怖いっ!と感じさせてくれたイギリス産の直球ホラー映画です。 |
| ザ・フォッグ THE FOG(米2006) ★★☆ 監督:ルパート・ウエインライト 出演:トム・ウエリング、マギー・グレイス、セレマ・ブレア、他:1時間43分 |
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| やはり題材は80年代向けなんですよ、、、 とある港町に住んでいる青年ニック(トム・ウエリング)は半年振りに帰郷したエリザベス(マギー・グレイス)と再会する。一方で沖合いにクルージングに出ていたニックの友人らは突如発生した[霧]に囲まれて謎の死を遂げる。その事件を追ったニックとエリザベスはボートハウスの中で古い日記を発見し港町の歴史に隠されたある[秘密]を知る、、、 1979年に製作されたジョン・カーペンター監督の同名作を現代風にリメイク。ホラーブームが盛んだった頃に観たオリジナル版はそれなりに怖かったと記憶します。でもオリジナルはあの時代だったからこそ恐怖を感じたのでしょう。CGが安易に多様されホラー作品も大量生産され続ける現在でのリメイク・タイミングはどうなんでしょうね?オリジナルを知る私達にしては少なくとも興味は出てくるのですが、果して今の若い人達に受けるかどうか?どれだけCG技術が進歩しても本作は[霧]を恐怖アイテムにした[亡霊]のよる[復讐劇]ですから地味と言えば地味です。主人公も誰なのかハッキリしません(女性DJはいるのですが本作では不必要な気も)し、最後の最後にオリジナル版には無い中途半端なロマンス要素も取り入れてしまって恐怖感を失わせていました。ありゃ?って感じですね。ここは題材だけ頂いて思いっきり派手なアトラクション系ホラーにした方が(派手にはしにくいかなぁ〜)1.5倍は楽しめたかも知れません。やはり本作の題材は80年代向けなのですよ。安易にリメイクなんかしないでそっとしておいて下さいな。 |
| レイヤー・ケーキ LAYER CAKE(英2004) ★★★☆ 監督:マシュー・ボーン 出演:ダニエル・クレイグ、コルム・ミーニィ、シエナ・ミラー、他:1時間45分 |
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| 『カジノ・ロワイヤル』の鑑賞前に。 裏社会で秘かに活躍する麻薬ディーラーの男(ダニエル・クレイグ)は引退間際に2つの仕事を任される事になる。一つは裏社会の大物であるエディ(マイケル・ガンホン)の娘の捜索ともう一つは高純度の麻薬をさばく事。男にとってそれは簡単な仕事だった。しかし彼がさばこうとした麻薬はチンピラがロシア・マフィアから強奪したものだった、、、 6代目ジェームズ・ボンドに抜擢されたダニエル・クレイグ主演のクライム・ムービー。2004年の製作と少し前の作品です。『007/カジノ・ロワイヤル』に合わせて公開されたのでしょう。タイトルの「レイヤー・ケーキ」とは裏社会の入り組んだ[階層構造]を意味しています。映像や演出もなかなかスタイリッシュな感じで、いかにもイギリス映画と言う雰囲気はあります。ただ登場人物が意外にも多くて登場したりして話が2転、3転すると言うよりは[ややこしく]なった印象を受けました。作品としては決して悪くは無いと思います。ただ単に犯罪者をカッコ良く撮っただけではなく裏社会で生きる彼等の運命や苦悩などを軽いユーモアを交えて上手く描いています。イギリス産の犯罪映画が好きな人でしたら普通に満足出来ると思いますよ。しかし残念ながら個人的には本来でしたら手にする事はない作品です。ホント、製作者の方には悪いのですが『カジノ・ロワイヤル』鑑賞前のダニエル・クレイグ予習として観させて頂きました(他の作品にも出ていましたが脇役が多いので)。なるほど、ダニエル・クレイグってこう言う感じの俳優さんだったのですね♪人間味溢れた[新ボンド]の活躍に期待したいと思います。 |
| オーメン666 THE OMEN(米2006) ★★★ 監督:ジョン・ムーア 出演:リーブ・シュライバー、ジュリア・スタイルズ、他:1時間50分 |
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| 何故、今リメイクなんでしょうか? アメリカ外交官のロバート(リーブ・シュライバー)は実子が出産後間もなく死んでしまった事を妻キャサリン(ジュリア・スタイルズ)に告げず内緒で身寄りの無い子供ダミアンを引き取る事にする。ダミアンは実子の様に育てられすくすくと成長し3人は幸せな日々を送っていたのだが、5歳の誕生日を境に周囲で奇妙な事件が起る様になる。 1976年の大ヒットオカルト映画『オーメン』を『エネミー・ライン』『フライト・オブ・フェニックス』等で知られるジョン・ムーアがほぼ忠実にリメイクしています。悪魔の子ダミアンを演じたショーン・フィッツパトリック君は子役ながら異様な無気味さを出していて良かったと思います。父親ロバートを演じたリーブ・シュライバー(『スクリーム2』『クライシス・オブ・アメリカ』でもお馴染みですね)を始めとする俳優陣の演技や映像、演出は決して悪く無いと思います。ただオリジナル版の衝撃が未だに残っているせいか違和感を感じて、どうも馴染めませんでした。有名で衝撃的な[死]の描写は少しアレンジされて登場します。でもこれらもインパクトに欠けて見えます。何故ジョン・ムーア監督はこの時期に『オーメン』をリメイクしたのでしょうか?冒頭で今の世界で起きている様々な事件や災害等を上手く黙示録に取り入れていましたが少し強引にも思えます。2006年6月6日の公開を狙ってのリメイク企画なら止めて欲しかったですね。いっその事、別の設定と展開で撮っていたらもう少し素直に楽しめたかも知れません。おそらくオリジナル版を知らない若い人達が観ても今の時代ですから、さほど衝撃は受けないでしょうね。やはり『オーメン』にはジェリー・ゴールドスミスのアノ曲が無いと。 |
| 夢駆ける馬 ドリーマー DREAMER:INSPIRED BY A TRUE STORY(米2005) ★★★★☆ 監督:ジョン・ゲイティンズ 出演:カート・ラッセル、ダコタ・ファニング、他:1時間46分 |
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| 復活をかけた馬と家族の物語 レース途中で前脚を骨折をした競走馬ソーニャドール。金設けしか考えないオーナー(デビッド・モース)は調教師ベン(カート・ラッセル)にソーニャドールを安楽死させろと命じるが、ベンはそれを拒否。直ぐさまベンは解雇され、ソーニャドールは彼の牧場へと引き取られるのだった。資金難で苦しんでいたベンはソーニャドールの売却を考えたが、愛娘ケイト(ダコタ・ファニング)のソーニャドールに対する気持ちを知り、レース復活に向けて行動を開始する。 トビー・マグワイア主演の『シービスケット』と同じく[復活]をテーマにして実話系ドラマ。まさかここまで素晴らしい映画だとは思ってもいなかった。観終えた頃には涙腺はボロボロ。内容も展開も王道で先も見えているんですが素直に感動出来るのです。迫力のレースシーンは勿論、美しい風景に音楽、役に見事にハマっている俳優陣の演技など、どこを取っても文句無し。特にこの映画、人間ドラマが素晴らしいのです。競走馬ソーニャドールの復活はベン一家三代の絆をも強めていきます。その様子はとても自然で清々しいです。歳を増す毎にイイ味が出て来ているカート・ラッセルのグッド・ダディっぷり、それに負けないくらい名演技を見せるダコタ・ファニングのチャーミングな演技も見所。まるで本物の親子を観ている様で感動させられます。それ以上に凄いのが、カートラッセルの父親を演じたクリス・クリストファーソン!この二人、びっくりするくらい似ている。これこそ本物の親子かと思うくらい似ています。物語中、唯一[嫌な奴]を演じたデビッド・モースも良いスパイスになっていたし、ベンの妻役のエリザベス・シューもすっかり落ち着いた感じで綺麗でした。「動物ものはちょっと、、、」なんて思わないで、たまには素直な気持ちで感動するのも良いと思いますよ。 |
| ジャケット THE JACKET(米・独2005) ★★★★ 監督:ジョン・メイブリー 出演:エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ、他:1時間43分 |
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| 恐ろしく苦痛を伴うタイムリップ 91年の湾岸戦争で頭部に重症を負った元兵士のジャック(エイドリアン・ブロディ)は故郷に帰る途中の道端で車のエンストで立ち往生していた親娘と出会う。別れ際ジャックは娘ジャッキーに自分の認識票を手渡した。それからジャックは別の車に乗せてもらうのだったが警察射殺事件に巻き込まれて、とある精神病院へと運ばれてしまう。そこでは患者に拘束着を着させ死体安置用のロッカーに閉じ込めると言う謎の矯正治療が行われていた。そしてジャックもその治療を受ける事になる。ロッカーの中でジャックは強烈なフラッシュバックを体感する。気がつくとジャックは15年先の世界にいた。そこでジャックは成長したジャッキーと再び出会い、自分の寿命があと4日だと言う事を知らされる。果してジャックは死を回避出来るのだろうか? エイドリアン・ブロディとキーラ・ナイトレイが共演したSFサスペンス。『メメント』や『マシニスト』系、若しくは『アイデンティティ』系の作品と思っていたけど、何の捻りも無いSF映画でした。主人公が体験した事は実は○○、、、では無くて本当にタイムスリップしちゃう設定なんです。過去での行動が未来に影響を与える事からして『バタフライ・エフェクト』と同系類と見て良いでしょう。ただ『バタフライ〜』ほど何度も繰り返し観たくなる様な映画では無かったです。主人公の[逆行性健忘症]と言う設定もそれほど上手く活かされて無かった様にも思えますし、移動範囲が1992年と2007年に固定されていているので話がこじんまりして見えます。あと期待した謎解き要素もそれほど面白いと感じませんでした。だけど主人公とヒロインとのラブ・ロマンス部分がとても良い感じなので最後まで飽きずに観る事が出来ました。エイドリアン・ブロディの演技を見たのは恥ずかしながら『キング・コング』に続いて2回目です。そんな私が語るのも何ですが彼は主人公のキャラクターにとてもマッチしていたと思います。ちょっと汚れた感じのキーラ・ナイトレイも良かったです。以前見た『プライマー』より全然面白いです。『ドラえもん』の1エピソードを見る感覚で鑑賞すると普通に楽しめます。今まで様々なタイムスリップ映画を見て来ましたが、これほどまでに苦痛を伴う移動方法は無かったですね(笑) |